業種別の検索構造|業種でここまで違う検索行動と、相談で多い誤解TOP5
SEOの解説記事は、たいてい「どの業種にも同じことが当てはまる」という前提で書かれています。 タイトルを整える、内部リンクを張る、コンテンツを増やす。どれも間違いではありませんが、 その施策が効く度合いは業種によってまったく違います。 理由は単純で、業種ごとに「検索している人が、検索の時点でどの段階にいるか」が違うからです。
このページでは、当社が管理しているサイトのSearch Consoleクエリ3,163件(2024年2月1日〜2025年7月31日)を 業種別に分類し、情報系/取引系の検索意図比率とGA4オーガニック流入のモバイル比率を そのまま公開します。あわせて、2025年の相談ログから分類した「よくある誤解TOP5」も掲載します。
結論から書きます。取引系の比率が最も高いのは地域サービスで75%、最も低いのは士業で45%。 その差は30ポイントあります。モバイル比率も地域サービスの82%から士業の62%まで20ポイント開いています。 つまり、地域サービスや建設・リフォーム系では「読ませる」より「その場で連絡させる」ことが主戦場であり、 士業では「比較検討している人の不安に答える」ことが主戦場です。同じ予算でも、置くべきページの種類が変わります。
そしてもう一つ。相談で最も多い誤解は「1〜2ヶ月で効果が出る」「キーワードを増やせば流入が増える」など、 いずれも17件・20.5%で同率でした。この2つは無関係に見えて、根は同じです。 どちらも「自社の業種で、誰がどう検索しているか」を確認しないまま、量と速度だけで解決しようとしている点で共通しています。
このページの立場:筆者はSEO対策サービス(月額5,000円)の提供者です。中立な第三者ではありません。 掲載しているのは当社が管理しているサイト群のデータであり、業界全体の平均ではありません。 それでも公開するのは、「業種によって検索の中身が違う」という事実が、実際のクエリを見ないと納得されにくいためです。 当社のサービスが向かないケースも、あわせて明記しています。
業種別の検索構造|情報系と取引系の比率(3,163件)
最初に用語を揃えます。ここでいう情報系とは「知りたい」で終わる検索、 取引系とは「依頼したい・行きたい・予約したい」に直結する検索です。 たとえば「歯周病 原因」は情報系、「歯医者 ○○市 日曜」は取引系です。 この2つは、必要なページの作りがまったく違います。
調査条件
- データソース:Search Console クエリレポート(業種別セグメント)+GA4デバイス内訳
- 集計期間:2024年2月1日〜2025年7月31日(1年6ヶ月)
- サンプル数:3,163件(クエリ)
- 分類方法:クエリ文字列を情報系/取引系の2区分に分類。比率は業種ごとに合計100%
- デバイス比率:GA4のオーガニック流入を基準としたモバイルの割合
- 対象外:順位に関するデータ(上位表示率・到達期間)は本ページでは扱いません
| 業種 | 情報系 | 取引系 | モバイル比率 |
|---|---|---|---|
| 地域サービス | 25% | 75% | 82% |
| 建設・リフォーム系 | 30% | 70% | 71% |
| 医療・美容系 | 35% | 65% | 78% |
| 不動産・賃貸 | 40% | 60% | 74% |
| 教育・習い事 | 45% | 55% | 68% |
| 士業 | 55% | 45% | 62% |
※出典:ワンコインSEO Search Console クエリレポート(業種別セグメント)+GA4デバイス内訳(2024年2月1日〜2025年7月31日・3,163件)。 情報系/取引系は業種ごとに合計100%になるよう分類しています。モバイル比率はGA4のオーガニック流入を基準としています。
この表から読み取れることは3つあります。 1つ目、地域サービス(取引系75%)と建設・リフォーム系(取引系70%)は取引系が7割を超えます。 検索した時点で、すでに「どこに頼むか」を選んでいる人が中心です。 2つ目、士業だけが情報系55%と過半を占めます。料金・実績・評判を調べる比較検討の段階で検索されています。 3つ目、モバイル比率は地域サービスの82%が最高で、士業の62%が最低。この20ポイントの差は、 「その場で電話するか、あとでパソコンで調べ直すか」という行動の違いにそのまま対応しています。
取引系7割の業種で起きていること
取引系が7割を超える業種、つまり地域サービスと建設・リフォーム系では、 検索の時点ですでに困りごとが発生しています。水が漏れている、鍵が開かない、屋根から音がする。 こうした状況で検索する人は、原因の解説を読みたいのではなく、今日来てくれる業者を探しています。
ここで多いのが、コラム記事を増やす方向に予算を使ってしまうケースです。 記事を増やせばクエリ数は増えますが、増えるのは情報系のクエリです。 取引系が75%の業種で情報系のクエリを増やしても、問い合わせ件数の分母は動きません。 それよりも、対応エリアの一覧、料金の目安、営業時間、電話番号、この4つが スクロールなしで確認できる状態になっているかのほうが、はるかに効きます。
実務では、取引系が高い業種ほどページ数を増やすのではなく、1ページの完成度を上げる方向に振ります。 具体的には、対応エリアのページを地域ごとに分け、それぞれに実際の対応事例と料金の目安、 連絡手段を載せる形です。地域名を含む複合キーワードに絞る考え方については 地域SEO(ローカルSEO)の考え方にまとめています。
情報系5割超の士業で起きていること
士業は6業種の中で唯一、情報系が55%と過半を占めました。 相続、会社設立、労務、登記。いずれも依頼する前に、まず制度そのものを理解しなければ判断できない類の依頼です。 「相続 手続き 期限」「会社設立 費用 内訳」のような検索が、依頼の何週間も前に発生します。
したがって士業では、取引系のページだけを作っても検索の半分を取りこぼします。 ただし逆に、情報系のページだけを充実させても「読まれるが依頼されない」状態になります。 情報系のクエリで訪れた人は、その場で申し込まないからです。 ここで必要なのが、解説ページから料金ページ・対応範囲のページ・問い合わせへの内部リンクです。 内部リンクの張り方が、他の業種より重要になる業種だと考えてください。
中間の3業種(医療・美容、不動産・賃貸、教育・習い事)
残りの3業種は、情報系35〜45%・取引系55〜65%の中間帯にあります。 この帯域が実務上いちばん難しいところです。どちらか一方に寄せた設計にすると、必ず片方を落とします。
たとえば医療・美容系(情報系35%・取引系65%)では、 施術内容やリスクの説明を求める検索と、予約したい検索が同じサイトに同時に来ます。 前者を無視すると信頼性が担保されず、後者を無視すると予約に至りません。 現実的な解は、症状・施術ごとの解説ページを作り、その各ページの下部に予約導線を常設する形です。 ページを分けるのではなく、1つのページの中で情報系と取引系を橋渡しします。
このデータで言えないこと
数字を出す以上、どこまでが言えて、どこからが言えないかも書いておきます。
- 統計的な代表性はありません。当社が管理している、地域名を含む複合キーワード中心のサイト群に限った集計です。全国規模のECサイトや大手メディアを含む業界平均ではありません
- 情報系/取引系の分類には判断が入ります。「○○市 歯医者 口コミ」のように、比較検討とも依頼直前とも取れるクエリが存在します。分類基準は一定に保っていますが、境界のクエリが数%は含まれます
- 業種の区分は当社の分類です。たとえば「地域サービス」には水道・鍵・清掃・遺品整理などが含まれ、業種の粒度は均一ではありません
- 順位に関するデータは含まれていません。上位表示率や上位表示までの期間は本ページの対象外です。掲載しているのは検索意図の構成比とデバイス比率だけです
- クエリ数は問い合わせ件数ではありません。取引系75%という数字は「検索の75%が取引系だった」という意味であり、そのまま成約率を意味するものではありません
モバイル比率が語る「スマホで即決」の構造
検索意図と並んで見ておくべきなのが、どの端末から検索されているかです。 表の右端の列がそれにあたります。改めて並べると、 地域サービス82%、医療・美容系78%、不動産・賃貸74%、建設・リフォーム系71%、教育・習い事68%、士業62%。 最高と最低で20ポイントの差があります。
ここで注目したいのは、モバイル比率の順位と取引系比率の順位が、完全には一致していない点です。 取引系の順位では医療・美容系(65%)が3番目ですが、モバイル比率では78%で2番目に高い。 逆に建設・リフォーム系は取引系70%で2番目ですが、モバイル比率は71%で4番目です。 この食い違いには理由があります。
「その場で押す」業種と「持ち帰って相談する」業種
モバイル比率が高い業種は、検索から行動までの時間が短い業種です。 地域サービス(82%)と医療・美容系(78%)は、その場で電話するか、その場で予約枠を押します。 決裁者が本人1人で、金額も即決できる範囲だからです。
一方、建設・リフォーム系(71%)は取引系が70%と高いにもかかわらず、モバイル比率は中位です。 金額が大きく、家族の合意が要るため、スマホで見つけたあとにパソコンで見直されるからです。 士業(62%)も同じ構造で、法人であれば社内で共有されます。 つまりモバイル比率は「取引の緊急度」ではなく、「決めるまでに何人が関わるか」を映していると考えると実務に落とせます。
モバイル比率が高い業種で、先にやること
モバイル比率が7割を超える業種(地域サービス・医療・美容系・不動産・賃貸・建設・リフォーム系)では、 以下の3つを他の施策より先に済ませます。文章を書くより早く終わり、効果が読みやすい作業です。
- 電話番号をタップ発信にする。画像で電話番号を置いているサイトが今でもあります。
tel:リンクにするだけで、スマホからの一手間が消えます - 地図アプリを起動できる導線を置く。住所テキストだけでなく、地図リンクを併記します。来店型の業種では、経路が分からない時点で候補から外れます
- フォームの入力項目を削る。スマホでの入力は負担が大きく、項目数がそのまま離脱に効きます。必須項目を「名前・連絡先・用件」の3つまで削れないか検討してください
加えて、モバイルでの表示速度とレイアウトのずれも確認します。 施策ごとの作業時間と変化の記録はどのSEO施策で変化が出たかにまとめています。
モバイル比率が低い業種で、先にやること
士業(62%)や教育・習い事(68%)のように相対的にモバイル比率が低い業種では、 パソコンで読まれる前提の情報量が必要です。 料金表、対応範囲、手続きの流れ、必要書類。これらは印刷されたり、社内で共有されたりします。
ただし「モバイル比率が低い」といっても6割はスマホです。 パソコン向けの情報量を確保したうえで、スマホで読める構造にするという順序になります。 見出しで区切る、表は横スクロールできるようにする、長い段落を分ける。この3点で読めるようになります。
地域名を含む複合キーワードのSEO対策を、1キーワード月額5,000円(税抜)で。
初期費用・成果報酬・追加請求はありません。同一キーワードは1社限定です。
業種別の実務的対策|どこに手を入れるか
ここまでの数字を、業種ごとの打ち手に落とします。 共通して言えるのは、取引系比率が高い業種ほど「1ページの完成度」、情報系比率が高い業種ほど「ページ間の導線」に 予算を割いたほうが噛み合う、ということです。
医療・美容系(情報系35%/取引系65%/モバイル78%)
取引系が3分の2を占めつつ、モバイル比率が78%と高い組み合わせです。 症状名・施術名ごとのページを作り、その各ページの末尾に予約導線を置くのが基本形になります。 情報系35%が示すとおり「その施術は自分に必要か」を調べる検索も無視できない量があるため、 リスクや費用の説明を省くと、比較の段階で候補から外れます。実績の見せ方は クリニックのSEO対策実績もあわせて参考にしてください。
士業(情報系55%/取引系45%/モバイル62%)
6業種で唯一、情報系が過半です。制度・手続きの解説ページが入口になり、そこから料金と対応範囲へ渡す設計が要ります。 モバイル比率62%は6業種で最も低く、パソコンでじっくり読まれる前提の情報量が許容される業種でもあります。 一方で、解説ページを増やすこと自体が目的化しやすい業種でもあります。 解説ページから問い合わせまでの経路が2クリック以内になっているかを、増やす前に確認してください。
建設・リフォーム系(情報系30%/取引系70%/モバイル71%)
取引系70%と高いのに、モバイル比率は71%と中位。スマホで見つけて、あとで家族と検討される典型です。 施工事例を「地域名+工事内容」で個別ページにし、費用の幅と工期の目安を明記するのが効きます。 金額が大きいため、見積もりの取り方と、追加費用が発生する条件を先に書いておくことが信頼性に直結します。 屋根や外壁など工種別の実績は屋根工事のSEO対策実績が参考になります。
地域サービス(情報系25%/取引系75%/モバイル82%)
6業種で取引系・モバイル比率ともに最高です。「今すぐ来てほしい」検索がほぼすべてと考えて設計します。 対応エリア・受付時間・料金の目安・電話番号を、スマホの初期表示に収めることが最優先です。 情報系は25%しかないため、コラム記事への投資対効果は6業種の中で最も低いと判断しています。 その分の労力を、地域ごとのページと連絡導線に回すほうが噛み合います。
教育・習い事(情報系45%/取引系55%/モバイル68%)
情報系45%と取引系55%がほぼ拮抗する業種です。「どの教室がいいか」より先に「そもそも何歳から・いくらで・どう選ぶか」が検索されます。 料金と対象年齢、体験レッスンの有無を早い段階で示したうえで、選び方の解説ページを併置する形が向いています。 検索するのは保護者で、通うのは子どもという検索者と利用者が別の構造も、文面を決めるときの前提になります。
不動産・賃貸(情報系40%/取引系60%/モバイル74%)
取引系60%・モバイル74%で、物件を探す検索と、住むエリアを調べる検索が混在します。 物件ページだけでは情報系40%を取りこぼすため、エリアの家賃相場・治安・交通といった 地域情報のページが入口として機能します。 ただし物件情報は入れ替わりが速く、掲載終了した物件のページをどう扱うかを最初に決めておかないと、 サイト全体の質が下がります。この判断はリダイレクトの考え方とあわせて設計してください。
注意:ここに書いた業種ごとの打ち手は、当社の集計に基づく傾向であって、個々のサイトへの保証ではありません。 同じ「地域サービス」でも、緊急性の高い水漏れ対応と、予定を立てて依頼するハウスクリーニングでは検索のされ方が違います。 最終的には、自社のSearch Consoleで実際のクエリを見て判断してください。 その見方はSearch Consoleの使い方にまとめています。
相談で多い誤解TOP5(2025年の相談ログ)
ここまでは検索する側のデータでした。ここからは依頼を検討する側のデータです。 2025年に当社へ寄せられた相談の記録をテキストマイニングにかけ、 人手で「誤解」として分類できたものを集計しました。
調査条件
- データソース:相談ログ(2025年分)のテキストマイニングと人手による誤解カテゴリ分類
- 集計期間:2025年1月1日〜2025年8月31日
- サンプル数:158件(相談ログ全体)/うち表の集計対象は150件
- 回答形式:複数回答可(1件の相談に複数の誤解が含まれるため、延べ83件)
- 割合の分母:延べ83件(構成比)
- 対象外:上位表示率・上位表示までの期間など「上位表示に関するデータ」は含みません
| 順位 | 誤解の内容 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 1 | SEOは1〜2ヶ月で効果が出ると思っている | 17件 | 20.5% |
| 2 | キーワードを増やせば流入が増えると思っている | 17件 | 20.5% |
| 3 | 上位表示されれば必ず売上につながると思っている | 17件 | 20.5% |
| 4 | SEOは一度やれば終わりと思っている | 17件 | 20.5% |
| 5 | 被リンクを増やせばすぐ上がると思っている | 15件 | 18.1% |
※出典:ワンコインSEO 相談ログ(2025年1月1日〜2025年8月31日・158件、うち表の集計対象150件・複数回答可・延べ83件)。 割合は延べ83件を分母とした構成比です。誤解の分類はテキストマイニングと人手による判断を組み合わせています。
この表の特徴は、1位から4位までが17件・20.5%で並んでいることです。 突出した1つの誤解があるのではなく、4つの誤解がほぼ同じ頻度で繰り返し現れます。 そして5つを並べると、共通点が見えます。 1位と5位は「速さ」への期待、2位と5位は「量」への期待、 3位と4位は「一度の成果で終わる」という前提。 いずれも、検索する人の行動が業種ごとに違うという前提が抜けている点で共通しています。
1位:SEOは1〜2ヶ月で効果が出ると思っている(17件・20.5%)
最も多い誤解です。相談の段階で「まず2ヶ月試したい」と言われることが実際にあります。
このページでは上位表示までの期間に関する数値は扱いませんが、 期間の見積もりを誤ると、判断そのものができなくなるという実務上の問題は指摘しておきます。 1〜2ヶ月という区切りでは、施策の効果と季節変動の区別がつきません。 たとえばリフォーム業や引越し業のように、そもそも月ごとの検索需要が大きく上下する業種では、 短い期間の増減を施策の成果と読み違えることが起こります。 効果の見方はSEO対策の効果はいつから出るかにまとめています。
正しい理解:期間そのものよりも、「何をもって効果と見るか」を契約前に決めているかが重要です。 表示回数なのか、クリック数なのか、問い合わせ件数なのか。 決めていなければ、何ヶ月続けても判断材料は増えません。
2位:キーワードを増やせば流入が増えると思っている(17件・20.5%)
このページの前半のデータが、そのまま反論になります。 地域サービスは取引系75%、士業は情報系55%。業種によって、増やすべきキーワードの性質が違います。 地域サービスで情報系のキーワードを10個増やしても、増えるのは「調べて終わる人」の流入です。
正しい理解:キーワードは、数ではなく「自社の取引系がどの言い方で発生しているか」で選びます。 当社が地域名を含む複合キーワードに絞っているのは、この理由です。 考え方はSEOキーワードの選び方と ロングテールキーワードの使い方に書いています。
3位:上位表示されれば必ず売上につながると思っている(17件・20.5%)
検索で見つけてもらうことと、依頼されることは別の工程です。 表の右端のモバイル比率が、その断絶を示しています。 モバイル比率82%の地域サービスで、電話番号がタップできないなら、 見つけてもらった分だけ機会を失います。
正しい理解:検索はサイトの入口までを担当します。 そこから先の料金の明示・連絡手段・入力項目数は、SEOとは別に手を入れる必要があります。 この工程を飛ばすと「アクセスは増えたのに問い合わせが増えない」という状態になります。
4位:SEOは一度やれば終わりと思っている(17件・20.5%)
競合サイトも同じ検索結果を見て手を入れます。自社が止まれば、相対的な位置は動きます。 加えて、検索する人の言い方そのものが変わります。 業種によっては、数年前には存在しなかった言い方で検索されるようになっています。
正しい理解:やることは多くありません。 Search Consoleで実際のクエリを定期的に見て、想定と違う言い方が増えていないかを確認する。 これだけでも、放置との差は出ます。頻度の考え方は SEOのデータの見方を参考にしてください。
5位:被リンクを増やせばすぐ上がると思っている(15件・18.1%)
5つの中では最も件数が少ないものの、相談としては最も危険な誤解です。 購入した被リンクは、効果がないだけでなく、後から外す作業が発生します。
正しい理解:被リンクは「集めるもの」ではなく「結果として付くもの」です。 中小事業者のサイトで現実的なのは、自社が実際に関わっている団体・組合・取引先・地域の情報サイトからのリンクで、 これは数が出るものではありません。詳細は被リンクの考え方にまとめています。
誤解TOP5の読み方について:この表は当社に相談された方の中での構成比であり、 世の中の経営者一般の理解度を示すものではありません。 当社は料金・契約条件を事前に公開しているため、相談してくる方の層に偏りがあります。 また、分類はテキストマイニングと人手の判断を組み合わせたもので、 相談者が明示的に言葉にしなかった誤解は数えられていません。
自社の業種でSEOを始めるときの確認リスト
ここまでのデータを、着手前に確認する項目としてまとめます。 順番に意味があります。1と2を飛ばして3以降をやると、作業量の割に成果が読めなくなります。
- 自社の業種が、取引系寄りか情報系寄りかを決める。 表の6業種のどれに近いかで構いません。取引系7割の側なら1ページの完成度、 情報系5割の側ならページ間の導線に予算を割きます。
- Search Consoleで、実際に来ているクエリを30件だけ書き出す。 その30件を情報系と取引系に手で分けます。表の比率と大きくずれていれば、 自社の実測を優先してください。表はあくまで目安です。
- GA4でモバイル比率を確認する。 7割を超えていれば、電話のタップ発信・地図リンク・フォーム項目数の3点を先に片付けます。 文章を書くより先です。
- 取引系のクエリで来た人が、最初に見る画面を自分のスマホで開く。 対応エリア・料金の目安・営業時間・連絡手段の4つが、スクロールなしで確認できるかを見ます。
- 「何をもって効果と見るか」を1つ決める。 表示回数、クリック数、問い合わせ件数のどれかです。 誤解TOP5の1位を避けるには、期間を延ばすより先にこれを決めます。
- キーワードを増やす前に、既存のページで取りこぼしがないかを見る。 誤解の2位がここです。すでに表示されているのにクリックされていないクエリがあれば、 新規ページより先に、そのページの内容を直します。
- 被リンクを「買う」提案を受けたら、その時点で断る。 誤解の5位です。後から外す作業のほうが、費用も時間もかかります。
- 3ヶ月後・6ヶ月後に何を見るかを、着手前にカレンダーに入れる。 誤解の4位(一度やれば終わり)を防ぐ、いちばん簡単な方法です。
8項目のうち、1・2・5の3つが決まっていれば、誤解TOP5の1位・2位・3位に対処できています。 残りは運用の問題で、3・4・8でおおむねカバーできます。 このリストの目的は「SEOを成功させること」ではなく、 「うまくいかなかったときに、何が原因だったか分かる状態を作っておくこと」です。 業種の構造上SEOが向かない場合もあり、その判断も早いほうがよいものです。
SEOよりも先に検討すべきケース
中立性のために、当社のサービスが向かないケースも書いておきます。
- 対象地域の検索需要がほとんどない場合。取引系比率が高い業種でも、そもそも検索されていなければ流入は生まれません。この場合は紹介・チラシ・地図サービスなど、SEO以外の手段を先に検討すべきです
- 全国規模の単一キーワードで集客したい場合。当社は地域名を含む複合キーワードに絞っているため対象外です
- 1〜2ヶ月だけ試したい場合。当社の基本契約期間は1年です。誤解TOP5の1位と同じ前提で始めると、双方にとって不本意な結果になります
- サイトそのものがまだない、または近くリニューアル予定の場合。先にサイトを整えるほうが、結果的に費用は少なく済みます
よくある質問
業種によって検索のされ方はどれくらい違いますか?
当社のクエリ集計3,163件(2024年2月〜2025年7月)では、取引系の比率は地域サービス75%、建設・リフォーム系70%、医療・美容系65%、不動産・賃貸60%、教育・習い事55%、士業45%でした。最も高い地域サービスと最も低い士業では30ポイントの差があります。同じ「SEO対策」でも、業種によって必要なページの中身が変わるということです。
取引系の検索が多い業種では、何を優先すべきですか?
地域サービス(取引系75%)や建設・リフォーム系(取引系70%)のように取引系が7割を超える業種では、読み物を増やすより先に、対応エリア・料金の目安・営業時間・連絡手段を1画面で確認できる状態を作るほうが効きます。
訪問者はすでに依頼先を選ぶ段階に入っているため、判断に必要な情報が欠けていることが最大の離脱要因になります。
スマホからの検索が多い業種では、まず何をすべきですか?
モバイル比率は地域サービス82%、医療・美容系78%、不動産・賃貸74%、建設・リフォーム系71%、教育・習い事68%、士業62%でした(GA4オーガニック流入基準)。
モバイル比率が高い業種では、電話番号をタップで発信できるリンクにすること、地図アプリを起動できる導線を置くこと、予約フォームの入力項目を削ることの3つが優先度の高い作業です。いずれも文章を書くより早く終わります。
士業のように情報系の検索が多い業種は、どんなページを用意すべきですか?
士業は情報系55%・取引系45%で、6業種の中で唯一情報系が過半を占めました。料金・手続きの流れ・必要書類・対応範囲を、依頼前の不安に答える形で書いたページが有効です。
ただし情報系が多いということは、そのページを読んだ人がその場では申し込まないということでもあります。解説ページから料金ページや問い合わせページへの内部リンクを必ず用意してください。
キーワードを増やせば流入は増えますか?
2025年の相談ログの分類では「キーワードを増やせば流入が増えると思っている」が17件・20.5%で同率最多の誤解でした。
業種によって取引系と情報系の比率が違うため、増やしたキーワードが取引につながらない層のものであれば、流入が増えても問い合わせは増えません。数を増やす前に、自社の業種で取引系の検索がどの言い方で発生しているかを確認するほうが先です。
ワンコインSEOが向かないのはどういうケースですか?
3つあります。地域を限定せず全国規模の単一キーワードで集客したい場合(当社は地域名を含む複合キーワードに絞っているため対象外です)。対象地域そのものに検索需要がほとんどない場合(SEO以外の集客手段を検討すべきです)。1〜2ヶ月だけ試したい場合(基本契約期間が1年のため向きません)。
関連ページ
- SEOとは?仕組みと対策の全体像
- SEOキーワードの選び方
- 地域SEO(ローカルSEO)の考え方
- SEOのデータの見方|何を見て判断するか
- どのSEO施策で変化が出たか|260ページの記録と作業時間
- SEO対策の効果はいつから出る?|実測データ
- Search Consoleの使い方|SEOで見るべき指標
- ロングテールキーワードの使い方
- 被リンクの考え方|買ってはいけない理由
- SEO対策の費用相場|月額いくらが妥当か
- 業種別のSEO対策実績
- ワンコインSEOの料金・費用
地域名を含む複合キーワードのSEO対策を、1キーワード月額5,000円(税抜)で。
初月0円・初期費用なし。上がらなければ利子を付けて全額返金します。
同一キーワードは1社限定のため、まずは空き状況をご確認ください。