ローカルSEOとは?地域ビジネスが最初にやるべき5つのこと

ローカルSEOとは、地域に紐づいた検索において、 自社が見つけられやすい状態をつくる取り組みです。

実店舗や訪問型サービスを持つ事業者にとって、 これは全国向けのSEOよりはるかに費用対効果が高い領域です。 競合が同じ商圏の数社に限られるためです。

このページの結論を先に書きます。 下の「最初にやるべき5つ」はすべて無料で、今日から着手できます。 外注を検討する前に、まずこれを終えてください。 やらずに外注しても、費用が無駄になります。

ローカルSEOとは何か

「歯医者 品川」「近くのラーメン屋」「不用品回収 熊本」のように、 地域や現在地が関係する検索で上位に表示されるための取り組みです。

検索結果の構成が違う

地域性のある検索では、通常の検索結果の上に地図つきの枠が表示されます。 これを「ローカルパック」と呼び、通常3件が表示されます。

地域検索の結果ページの構成(上から)
内容対策
広告検索広告・ローカル広告リスティング広告
ローカルパック地図+店舗3件MEO/ローカルSEO
通常の検索結果Webページ10件SEO

ローカルパックと通常の検索結果は、別々の仕組みで順位が決まります。 地図枠に入っていても通常結果に出ていなければ取りこぼしますし、逆も同じです。 この2つは補完関係にあり、どちらか一方では不十分です。 MEOとSEOの違いはこちらで詳しく解説しています

地域名を含む検索結果の構成地域検索の結果画面は上から広告・ローカルパック・オーガニック検索結果で構成される。検索広告クリックのたびに課金される枠ローカルパック(地図枠)通常3件。Googleビジネスプロフィールの情報が表示されるオーガニック検索結果SEO対策の対象。自社サイトが表示される枠
「歯医者 品川」のような検索では、この3層が縦に並びます。MEOは中段、SEOは下段を狙う施策です。

ローカルパックに入る3つの要素

Googleは、ローカル検索の順位を決める主な要素として次の3つを挙げています。

ローカル検索の3要素
要素意味改善できるか
関連性 検索内容と、そのビジネスの一致度 できる(情報を充実させる)
距離 検索地点からの物理的な距離 できない(移転以外)
知名度 Web全体での言及・評価の量 できる(口コミ・サイテーション)

距離は動かせません。だからこそ、関連性と知名度で差をつけることになります。 そしてその両方が、下の5つで改善できます。

最初にやるべき5つのこと

1. Googleビジネスプロフィールを埋め切る

所要:2〜3時間/費用:0円/効果:大

地域ビジネスにおいて、最も費用対効果の高い施策です。 「登録だけして放置」が非常に多く、逆に言えば埋め切るだけで差がつきます。

埋めるべき項目

  • カテゴリ(主カテゴリ+副カテゴリ)——最も重要。実態に最も近いものを選ぶ
  • 営業時間——祝日・臨時休業も設定
  • サービス・商品——個別に登録できる。診療科目、メニュー、対応工事など
  • 属性——駐車場、バリアフリー、キャッシュレス、個室、women-led など
  • 写真——外観・内観・スタッフ・作業風景。継続的に追加する
  • 説明文——サービス内容と対応エリアを具体的に
  • Webサイト・予約リンク

カテゴリ選定を誤ると、そもそも表示される検索が変わります。 迷ったら、上位表示されている競合のカテゴリを確認してください。

2. NAP情報を統一する

所要:1〜2時間/費用:0円/効果:大

Name(名称)/Address(住所)/Phone(電話番号)の表記を、 すべての媒体で完全に一致させます。

「1-2-3」と「1丁目2番3号」が混在しているだけで、 検索エンジンが同一事業者だと認識しにくくなります。 サイテーションの詳細はこちら

3. 口コミに返信する

所要:継続/費用:0円/効果:中〜大

件数と評価だけでなく、返信しているかどうかも判断材料になります。 利用者も、返信の内容を見て店を選んでいます。

口コミの購入・自作は絶対に避けてください。 Googleのポリシー違反であり、プロフィールの停止につながる可能性があります。 景品表示法上のステルスマーケティング規制の対象にもなりえます。 「口コミを増やします」と提案してくる業者には、方法を必ず確認してください。

4. 写真を継続的に追加する

所要:月30分/費用:0円/効果:中

最終更新が3年前のプロフィールは、それだけで印象が悪くなります。 月に数枚でも追加し続けることに意味があります。 実際の店内、スタッフ、施工の様子など、加工しすぎない写真が効果的です。

5. 投稿機能を使う

所要:月30分/費用:0円/効果:小〜中

Googleビジネスプロフィールの「最新情報」機能で、 キャンペーン、休業日、新サービスなどを投稿できます。 順位への直接効果は限定的ですが、プロフィールを見た人の行動率に影響します

サイト側でやること

ローカルSEOはGoogleビジネスプロフィールだけの話ではありません。 通常の検索結果に出るのは、あくまで自社サイトです。

サイト側の対応項目
項目内容
NAPの明記全ページのフッターに名称・住所・電話番号
アクセスページ最寄駅からの経路(写真つきだとなお良い)、駐車場情報
対応エリア一覧訪問型なら、対応する市区町村を明記
地域名を含むtitle「歯医者 品川」を狙うなら title に両方を含める
構造化データLocalBusiness 型(住所・営業時間・電話)
電話番号のリンク化スマホでタップ発信できる tel: リンク

意外に効くのが「対応エリア一覧」ページです。 訪問型サービス(クリーニング、修理、工事など)の場合、 対応する市区町村を列挙したページを作るだけで、 各地域名での検索に引っかかる可能性が生まれます。 ただし地名だけを羅列した薄いページを大量生成するのは逆効果です。 各エリアで実際に対応できる内容や実績を添えてください。

5つを終えてから、キーワード対策へ

無料でできることを終えたうえで、それでも順位が動かない場合。
地域名を含む複合キーワードなら、1キーワード月額5,000円(税抜)で対策できます。

キーワードの空きを確認する 入力3ステップ・約1分/費用は発生しません

複数エリア・複数店舗の場合

実店舗が複数ある場合

店舗はないが複数エリアに対応する場合

訪問型サービスの場合、Googleビジネスプロフィールで 「サービス提供地域」を設定できます(住所非公開も可能)。

サイト側では、主要エリアごとにページを作ることが有効ですが、 中身が薄いページの量産は評価されません。 そのエリアでの実績、対応可能な内容、移動時間など、 エリアごとに異なる情報を書けるかどうかが分岐点です。

Googleビジネスプロフィールの点検リスト

ローカルSEOで最も効果が大きいのに、多くの事業者が途中で止まっています。 所要30分、費用0円。上から順に埋めてください。

Googleビジネスプロフィールの必須項目
項目なぜ重要か
オーナー確認これをしないと編集できず、第三者に情報を書き換えられます
正式名称キーワードを詰め込むと違反。看板と同じ表記にします
カテゴリ(主・副)最も順位に影響する項目のひとつ。主カテゴリは1つだけ慎重に選ぶ
住所・地図ピンの位置ピンがずれていると来店できません。実際に確認を
電話番号サイトと同じ番号に。NAPの一致が評価につながります
営業時間・祝日設定年末年始・臨時休業まで反映。閉まっていた体験は低評価に直結
サービス・商品提供内容をテキストで登録。検索語との一致に効きます
写真外観・内観・スタッフ・商品。外観は「たどり着けるか」の不安を消す
ビジネス説明750文字。何を、誰に、どこで提供するかを具体的に
属性駐車場・バリアフリー・キャッシュレスなど。絞り込み検索で使われます
口コミへの返信読んでいるのは投稿者ではなく、これから来る人です
投稿機能月1回でも更新があると、運用されている店舗と判断されます

店名にキーワードを入れないでください。 「◯◯歯科|品川駅前・土日診療」のような表記はガイドライン違反で、 通報されると情報が修正されたり、最悪の場合プロフィールが停止されます。 効果があるように見えても、リスクが釣り合いません。

NAPを揃えるとは、具体的に何をするか

NAP(名称・住所・電話番号)の統一が重要と言われますが、 具体的に何を揃えるのかが説明されないことが多いので、明記します。

表記ゆれの具体例(すべて統一する)
項目ゆれの例決めること
法人格株式会社◯◯ / ㈱◯◯ / ◯◯株式会社前株か後株か、略さない表記か
丁目番地2丁目33-5 / 2-33-5 / 二丁目33番5号1つの書き方に統一
建物名書く / 省略 / 部屋番号の有無必ず書く。階数まで
電話番号03-4405-8483 / 0344058483 / (03)4405-8483ハイフンの位置を固定
ビル名の表記ビル / ビルディング / BLDG登記または看板に合わせる

揃える先は、自社サイトだけではありません。 Googleビジネスプロフィール、業界ポータル、食べログ等のグルメサイト、 求人媒体、商工会議所の名簿、SNSのプロフィール——すべて同じ表記にします。

確認方法は簡単です。電話番号でGoogle検索してください。 自社が掲載されているサイトが一覧で出てきます。 そこに表示されている名称と住所を1つずつ確認し、違うものは修正を依頼します。

複数店舗・複数エリアの扱い

店舗が複数ある場合、よくある失敗が2つあります。

失敗1:1ページに全店舗を並べる

「店舗一覧」ページに10店舗を並べても、個々の地域名では上位に入れません。 1店舗1ページに分け、それぞれのページで「業種+その店舗の地域名」を狙います。

失敗2:地名だけ変えた同じページを量産する

「品川店」「大井町店」で本文がまったく同じだと、重複コンテンツと判定されます。 各ページに、その店舗固有の情報——スタッフ、写真、アクセス、対応可能な内容、 周辺の目印——を必ず入れてください。差分がなければページを分ける意味がありません。

実店舗がないエリアのページを作るのは避けてください。 Googleビジネスプロフィールも実在の拠点がなければ登録できません。 対応エリアとして本文に書くのは問題ありませんが、専用ページを作るのは別の話です。 業種別の考え方は実績ページに、実測データは34キーワードの順位変動にまとめています。

都道府県別に見る競合密度の違い

ここまで挙げた5つの施策は全国共通ですが、 実際にどれだけの効果が見込めるかは、事業を営む地域の競合密度によって大きく変わります。 当社で集計した都道府県別の競合密度データを紹介します。

調査条件

  • データソース:業種別×地域別の検索ボリューム・競合密度データ
  • 集計期間:2024年2月1日〜2025年7月31日
  • サンプル数:47(都道府県別集計)
都道府県別の競合密度(代表業種・相対値)
地域競合密度指数備考
東京都100基準値
大阪府82
愛知県71
福岡県58
北海道45
宮城県38
広島県33
その他(地方圏)22

東京都を100とした場合、大阪82・愛知71と、大都市圏ほど競合密度が高くなります。 一方でその他の地方圏は22と大きく下がり、ローカルSEOの効果が出やすい傾向があります。

競合密度が低い地域ほど、このページで紹介した無料の5施策だけで 相対的に目立ちやすくなります。逆に東京都のような競合密度100の地域では、 無料施策だけでは差がつきにくく、キーワード選定の精度や サイト側の作り込みがより重要になります。

地方圏(競合密度22)で事業を営む場合、5つの施策を一通り終えた段階で 相応の手応えを感じやすい一方、都市部では同じ施策を実施しても差がつきにくい点に注意してください。 地域によって「どこまでやれば十分か」の基準が変わる、というのが実務上の感覚です。

この指数は、クリニック・工務店等の代表業種の平均値です。 業種によって実際の競合状況は異なり、また 上位表示率や上位表示までの期間のデータは含んでいません。 自社の実際の競合数は、狙うキーワードで実際に検索して確認することをおすすめします。 競合密度が低い地域であっても、業種によっては競合が集中している場合があります。

よくある質問

ローカルSEOとMEOは違うものですか?

MEO(Map Engine Optimization)は主に地図枠(ローカルパック)への対策を指し、ローカルSEOはそれを含むより広い概念——通常の検索結果への対策も含みます。実務上は区別せず、両方をセットで考えるのが正しいと考えています。MEO対策の詳細はこちら

ビジネスプロフィールを整備すれば、サイトのSEOは不要ですか?

不要にはなりません。地図枠は3件しか表示されず、そこに入れなければ通常の検索結果が受け皿になります。また利用者は地図枠を見たあと、結局サイトを開いて詳細を確認してから連絡します。両方が必要です。

効果が出るまでどれくらいかかりますか?

Googleビジネスプロフィールの整備は比較的早く反映され、数日〜数週間で変化が見えることがあります。一方サイト側のSEOは3〜6ヶ月かかります。先に効果が出やすいプロフィール整備から着手するのが効率的です。

自宅兼事務所ですが、住所を公開したくありません。

Googleビジネスプロフィールでは、訪問型サービスの場合に住所を非公開にしてサービス提供地域のみを表示する設定が可能です。ただしサイト側では、特定商取引法などの観点から事業者情報の表示が求められる場合があります。詳細は専門家にご確認ください。

ローカルSEOとは何ですか?

地域に紐づいた検索において、自社が見つけられやすい状態をつくる取り組みです。「歯医者 品川」「近くのラーメン屋」のような検索で、地図つきの枠と通常の検索結果の両方に表示されることを目指します。実店舗や訪問型サービスを持つ事業者が対象です。

ローカルSEOで最初にやるべきことは何ですか?

Googleビジネスプロフィールの整備です。カテゴリ、営業時間、サービス内容、写真、属性をすべて埋めます。費用は0円で、地域ビジネスにおいて最も効果が出やすい施策です。次にNAP情報(名称・住所・電話番号)の表記を全媒体で統一します。

ローカルパックに入る条件は何ですか?

Googleは関連性・距離・知名度の3つを主な要素として挙げています。距離は動かせませんが、関連性はビジネスプロフィールとサイトの情報を充実させることで、知名度は口コミやWeb上での言及を増やすことで改善できます。

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