税理士・会計事務所のSEO対策【2026年版】|業種特化と「地域名×顧問料」の設計

税理士事務所の顧客獲得は、長らく紹介と地縁で成り立ってきました。 しかし、創業したばかりの経営者や、顧問税理士を変えたい経営者は、 まず検索します。

紹介だけに依存していると、この層には一生届きません。 そしてこの層は、既存顧客より単価が高くなることが多いという特徴があります。

このページは、税理士事務所のSEO対策の設計をまとめた解説です。 当社は、順位計測ツールのキャプチャと測定日を添えた形でのみ実績を公開しています。 税理士事務所の実測値は下のセクションに、 他業種の記録はSEO対策実績実測データに掲載しています。

税理士が検索されるのは、どういう場面か

検索する状況と、その人の状態
状況検索の例緊急度
これから起業する会社設立+地域名、創業融資高い
確定申告が迫っている確定申告 丸投げ+地域名非常に高い
今の税理士に不満税理士 変更、顧問料 高い
相続が発生した相続税 申告+地域名高い。単価も高い
税務調査の連絡税務調査 対応 税理士非常に高い
法人化を検討法人成り タイミング
補助金・融資補助金 申請 サポート+地域名時期依存

「税理士 + 地域名」だけを狙うのは非効率です。 検索している人は税理士を探しているのではなく、 目の前の課題を解決したいのです。 課題の言葉でページを作れば、競合は一気に減ります。

実績:38位 → 7位

税理士事務所の検索順位の変動(38位 → 7位)対策前は38位、対策後は7位。検索結果の1ページ目は1位から10位まで。検索結果1ページ目(1〜10位)1位10位20位30位40位50位圏外対策前対策後38位7位
計測日2026年7月31日。対策キーワードは「税理士 相続 + 地域名」型の地域名を含む複合キーワードです。日付入りの計測キャプチャは実績一覧に掲載しています。

業種特化が、最も強い差別化になる

税理士のSEOで最も効果が大きいのは、業種を絞ることです。 「飲食店に強い税理士」「建設業専門」「医院・クリニック専門」—— この形にすると、検索でも紹介でも選ばれやすくなります。

業種特化の例と、書けること
特化先その業種特有の論点
飲食店原価率、人件費、日々の現金管理、軽減税率
建設業工事進行基準、外注費と給与の区分、許可要件の財務
医院・クリニック自由診療と保険診療、医療法人化の判断
不動産賃貸減価償却、修繕費と資本的支出、法人化
EC・ネット物販在庫管理、プラットフォーム手数料、越境の消費税
フリーランス経費の範囲、インボイス、法人成りの分岐点

これらは一般的な税務解説では書けない内容です。 だからこそ、書けば差がつきます。 その業種の経営者が「この人は分かっている」と感じるページが作れれば、 地域を越えて依頼が来ることもあります。

顧問料を開示するかどうか

税理士事務所のサイトで最も議論が分かれるのが料金表示です。 結論から言えば、目安でも開示している事務所のほうが問い合わせを得ています。

料金開示のメリットとデメリット
観点開示する開示しない
問い合わせ数増える傾向減る傾向
問い合わせの質予算感が合う人が来るばらつく
価格交渉基準ができる都度の交渉になる
検索での有利さ「顧問料」系の検索を拾える拾えない
既存顧客との整合説明が必要な場合がある問題にならない

「顧問料 相場」「税理士 費用」は検索需要が大きい領域です。 売上規模別・訪問頻度別の目安を表で示し、 何が含まれ、何が別料金なのかを明記してください。 記帳代行、給与計算、年末調整、決算申告の切り分けが、 利用者にとって最も分かりにくい部分です。

税理士事務所が注意すべき点

この業種でよくある、5つの失敗

1. 「税理士+地域名」だけを狙っている

競合が厚いうえに、検索している人の課題が分かりません。確定申告、相続税、会社設立、税理士変更といった課題の言葉でページを作るほうが、競合も薄く、問い合わせの質も上がります。

2. 何でも対応できると書いている

対応範囲が広いことは強みですが、検索では弱くなります。何にでも対応と書かれたページは、特定の課題を抱えた人には見つかりません。特化分野を明示したうえで、その中で総合的に対応できることを伝えてください。

3. 顧問料をまったく書いていない

案件により変動するのは事実ですが、目安すらない状態では問い合わせに進めません。売上規模別の目安を表で示すだけで、問い合わせ数と質の両方が改善します。書かないことによる機会損失のほうが大きくなります。

4. 記事が税制改正に追いついていない

古い税率や制度のまま放置された記事は、正確性の面でも検索エンジンの評価の面でも不利になります。YMYL領域では特に重く見られます。新しい記事を増やす前に、既存記事の点検を優先してください。

5. 誰が担当するのか分からない

税理士の氏名、登録番号、所属税理士会、経歴が書かれていないサイトは、YMYL領域では評価されにくくなります。所長だけでなく、実際に担当する職員の体制についても触れておくと、規模感が伝わります。

いずれも、順位を上げる前に潰しておくべきものです。 流入が増えても、これらが残っていれば問い合わせにはつながりません。

最初の90日でやること

1〜30日目

  1. 特化する業種または分野を決める。これが最大の判断になる
  2. 顧問料の目安を表で公開。売上規模別・訪問頻度別に
  3. 税理士のプロフィール整備。氏名、登録番号、所属税理士会、経歴、得意分野
  4. 問い合わせから契約までの流れを明記
  5. 対応地域と、オンライン対応の可否を明記

31〜60日目

  1. 特化業種向けページを厚く作る。その業種特有の論点を具体的に
  2. 顧問料の内訳ページ。何が含まれ、何が別料金か
  3. 税理士を変更する手順のページ。検索需要が大きく、競合が薄い
  4. 創業・会社設立のページ。融資と絡めると強い

61〜90日目

  1. 相続税のページ。単価が高く、地域性もある
  2. 確定申告のページ。12月には公開しておく
  3. 制度解説記事を2〜3本。インボイス、電子帳簿保存法など
  4. 既存記事の税制改正対応を点検

自社でやるか、外注するか

ここまでの内容は、すべて自社で実行できます。 実際、顧問料の表を作って公開するだけでも、問い合わせは変わります。 ただし、続けられるかどうかは別の問題です。

自社でやる場合と、外注する場合の違い
項目自社でやる外注する
費用かからない月額が発生する
内容の正確さ自社が最も詳しいヒアリングの精度による
技術的な設定調べる時間が必要任せられる
継続性止まりやすい続く
効果の判断見方の習得が必要報告を受けられる

現実的なのは、分担することです。 税務の内容は税理士が書き、キーワード設計と技術面を外部に任せる形が現実的です。 内容は自社が書き、技術的な部分と方針は外部に任せる—— この形が、費用と品質のバランスが最もよくなります。 自分でやる場合の手順はSEO対策は自分でできる?にまとめています。

順位が上がらないときの、切り分け

数ヶ月やっても動かない場合、原因は次のどれかです。 上から順に確認してください。

  1. そもそもインデックスされていない——Search Console で登録状況を確認します。ここが原因であれば、他を見ても意味がありません
  2. キーワードの選定が現実的でない——大手が占めている領域を狙っていないか。もう一段絞れないかを検討します
  3. ページの内容が薄い——検索している人の疑問に答えきれているか。競合のページと並べて比較します
  4. 期間が足りない——税務分野もYMYLにあたり、4〜8ヶ月は見込んでください
  5. 技術的な問題——表示速度、スマートフォン対応、重複ページなど
  6. 指名検索が取れていない——事務所名での検索で公式サイトが1位に出ているかを確認してください

順位が下がった場合の切り分けは、原因ごとに手順が違います。 アルゴリズムの更新なのか、自サイトの問題なのか、競合の動きなのか—— 詳しくは検索順位が下がった原因の切り分け方をご覧ください。

よくあるご質問

確定申告の時期だけ集客できればよいのですが、SEOは向いていますか?

向いていますが、時期の設計が必要です。検索エンジンに評価されるまで時間がかかるため、確定申告シーズンに順位を上げたいなら、遅くとも前年の秋から冬にはページを公開しておく必要があります。直前に作っても間に合いません。

顧問料はサイトに書くべきですか?

目安でも書くことをおすすめします。顧問料や税理士費用に関する検索は需要が大きく、開示している事務所はその検索を拾えます。また、予算感の合う方から問い合わせが来るため、商談の効率も上がります。売上規模別、訪問頻度別の表にし、何が含まれ何が別料金かを明記してください。

業種を絞ると、他の業種の依頼が来なくなりませんか?

実際には逆の結果になることが多くあります。特化を明示したページは検索で見つかりやすく、その業種の経営者から選ばれます。他業種の依頼は、サイト内で総合的に対応できることを案内すれば受けられます。何でもできると書いてあるサイトは、誰にも見つかりません。

税理士の変更を考えている人向けのページは作るべきですか?

作る価値が高い領域です。検索需要があるにもかかわらず、書いている事務所が少ない状態です。変更のタイミング、必要な引き継ぎ、これまでの資料の扱い、契約期間中の解約といった実務的な内容を書いてください。

記事はどのくらいの頻度で更新すべきですか?

頻度より、税制改正への追随を優先してください。改正があった項目を放置するほうが、更新頻度が低いことより問題になります。記事にいつ時点の情報かを明記し、国税庁のタックスアンサーなどを出典として示してください。

顧客の事例を掲載してもよいですか?

守秘義務があるため、同意なく記載しないでください。同意が得られない場合は、事例ではなく論点の解説として書く方法があります。業種、規模、課題、対応の考え方を抽象化すれば、顧客が特定されない形で有用な内容にできます。

オンライン対応であれば、地域名は不要ですか?

地域名は入れておくことをおすすめします。オンラインで完結できる場合でも、経営者は近くの税理士を探す傾向が残っています。対応地域を明記したうえで、オンラインでも対応できることを併記するのが現実的です。

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